クライアントによると、このロケーションでは晴天の日は恐ろしいほどの星が見えるらしい。私はもちろん訪れたもののまだ「夜」を経験していない。
実はこれは森の中に建てられるレジデンスだ。
斜めに突き出た40FEETコンテナは、とりあえず「吹き抜け」として作られるが、もちろん最上部にのばる事が出来る。
この圧倒的量感の箱が斜めに置かれる事によってこの建築は周りの修景を切り取り、挑戦なのかあるいは調和を望んでいるのかわからない状況を作り出す。
一方ではそれはやはり挑戦であり、存在不安そのものである。しかし、一方ではワクワク感の実現であり地球防衛軍の基地でもある(爆)。
建築内部空間はエントランスを入るとそのままコンテナの傾斜にそって天井はのぼり始め、高原の空を矩形に切り取りながら吹き抜けを構成する。その高さは最高7Mだ。その頂部にあるのは、フレームに入れられた「空」そのものの展示スペースだ。
フレームに入れられた「空」はその時々の情景をのぞかせ、晴天の夜は「星」のギャラリーと化す。
男心をくすぐるのはその玄関ゲートだ。電動ボタンを押すとコンテナの妻側の壁が下りてきてタラップとなる。
クライアントが大好きな「バイク」も室内にスロープを走らせて入れる事が出来る。